ハングルの読み方入門【1日で覚える】母音・子音・数字と単位の基本

·14分で読めます

1. ハングルは「暗記」ではなく「仕組み」で読める

ハングルを見て「文字数が多くて無理」と感じる人は多いですが、実際には母音10個・子音14個の組み合わせだけでほぼすべての音を表せます。漢字のように1文字ずつ形を覚える必要がなく、ローマ字と同じ発想で「子音+母音」を組み立てれば読めるようになっています。

筆者自身、出発前日にハングルの読み方を詰め込もうとして挫折した経験があります。単語帳を眺めても記号にしか見えず、結局現地では看板もメニューも読めないまま3日間を過ごしました。あとから仕組みを知って気づいたのは、必要なのは暗記量ではなく「1文字は最大3つのパーツでできている」というルールだけだったことです。

この記事では、母音・子音の形から、文字が組み上がる仕組み、そして旅行中に地味に迷いやすい「数字の読み方」までを1日でひと通り触れられる分量にまとめました。完璧に発音できなくても、レシートやメニューの文字が「読める記号」に変わるだけで、旅の情報収集の速度がまったく変わります。読めない固有名詞や細かい商品名はレシート・メニュー・看板で見かける韓国語100選や翻訳アプリに任せれば十分です。

2. まず母音10個——縦棒と横棒の組み合わせ

ハングルの母音は「基本母音」と呼ばれる10個を覚えると土台ができます。縦棒(|)を軸にした母音と、横棒(一)を軸にした母音の2系統に分かれていて、棒に短い線(点画)が右か上に1本つくと「ヤ行」、2本つくと発音が変わる、という規則性があります。

ハングル読み方覚え方のヒント
ア(a)縦棒+右に短い横線1本
ヤ(ya)ㅏに線がもう1本(ヤ行化)
オ(eo)縦棒+左に短い横線1本
ヨ(yeo)ㅓに線がもう1本(ヤ行化)
オ(o)横棒+上に短い縦線1本
ヨ(yo)ㅗに線がもう1本(ヤ行化)
ウ(u)横棒+下に短い縦線1本
ユ(yu)ㅜに線がもう1本(ヤ行化)
ウ(eu)横棒のみ。口を横に引いて発音
イ(i)縦棒のみ

「ㅓ」と「ㅗ」はどちらもカタカナで書くと「オ」に近いですが、ㅓは口を縦に開けた「オ」、ㅗは唇を丸めた「オ」と音が違います。旅行会話では聞き分けより読み分けの方が実用的なので、まずは形の違いで区別できれば十分です。

3. 次に子音14個——形が音のヒントになっている文字も多い

基本子音は14個です。ㄱ・ㄴ・ㄷ・ㅁ・ㅅ・ㅇの6つが土台になっていて、線を1本足すと別の子音に変化するものが目につきます。すべてを丸暗記しなくても、似た形をグループで見ておくと覚える負担が減ります。

ハングル読み方備考
k / g語頭はk寄り、語中はg寄りの音になる
n 
t / dㄱと同じく位置で音が変わる
r / l日本語のラ行に近い
m 
p / b 
s 
(無音)/ ng母音の前では音を持たない「置物」の記号
j / ch 
ch(強め)ㅈに線を1本足した形
k(強め)ㄱに線を1本足した形
t(強め)ㄷに線を1本足した形
p(強め)ㅂに線を2本足した形
h 

「ㅇ」は少しクセがあります。文字の最初(初声)にくるときは音を持たず、母音だけの音節を書くための置物として使います。逆に文字の最後(終声)にくると「ン(ng)」の音になります。同じ記号なのに位置で役割が変わる、と知っておくだけで見た目の混乱がひとつ減ります。

4. 文字は「初声+中声(+終声)」でブロックになる——実際の単語で練習

ハングルは母音と子音をアルファベットのように横一列には並べず、正方形のブロックの中に「初声(最初の子音)+中声(母音)+終声(最後の子音、あってもなくても良い)」の順で組み立てます。ローマ字の hangug を、hとaとngとgとuとgに分解して再構成するようなイメージです。

実際の単語で見てみます。「한국(韓国)」は次のように分解できます。

文字初声中声終声読み方
ㅎ(h)ㅏ(a)ㄴ(n)ハン
ㄱ(g)ㅜ(u)ㄱ(k)グク

もう1つ、旅行中によく見る「공항(空港)」も同じ手順で読めます。「공」はㄱ+ㅗ+ㅇ(終声のンの音)で「コン」、「항」はㅎ+ㅏ+ㅇで「ハン」。合わせて「コンハン」に近い音になります。カタカナ表記との細かなズレはありますが、看板の中から「知っている音の並び」を拾えるだけで、意味を推測できる場面がぐっと増えます。

終声(パッチムと呼ばれます)が1つ増えるだけで見た目の複雑さは増しますが、規則自体は「初声・中声・終声の3パーツを組み合わせる」の一択です。慣れないうちは、看板の文字を1つずつ「初声は?中声は?終声はある?」と分解して読む練習をすると、パターンが体に入っていきます。

5. 数字は2種類ある——値段を読むなら漢数字系を優先する

韓国語の数字には、日本語の「一・二・三」にあたる漢数字系(한자어 숫자)と、「ひとつ・ふたつ・みっつ」にあたる固有語系(고유어 숫자)の2種類があります。どちらを使うかは場面で決まっていて、旅行者が最優先で覚えるべきなのは漢数字系です。値段・電話番号・日付・分(時刻の「分」)はすべてこちらを使います。

数字漢数字系読み方
1イル
2
3サム
4
5
6ユク
7チル
8パル
9
10シプ
100ペク
1,000チョン
10,000マン

値段は10,000(만)と1,000(천)の位置が把握できれば、レシートの桁を追いやすくなります。たとえば15,000원(1万5千ウォン)は「만오천원(マン オチョン ウォン)」と読みます。市場で店員が金額を口頭で言うとき、この2つの単位だけ聞き取れれば桁を大きく間違えずに済みます。ウォンから円への大まかな換算感覚はウォンの計算方法を完全マスターで別にまとめているので、桁の読み方と合わせて確認しておくと旅行中の暗算がさらに楽になります。

一方、固有語系は「もの・人・回数を数える」「年齢を言う」場面で使います。1〜10は하나(ハナ)・둘(トゥル)・셋(セッ)・넷(ネッ)・다섯(タソッ)・여섯(ヨソッ)・일곱(イルゴプ)・여덟(ヨドル)・아홉(アホプ)・열(ヨル)で、こちらは99までしか続きません。それ以上の数(年齢を除く)は漢数字系に切り替わります。両方を今すぐ暗記する必要はなく、「値段は漢数字系」とだけ覚えておけばレシートは読めます。

6. 単位を知れば値段・人数・時間が読める

数字だけでなく、後ろにつく単位(助数詞)を知っておくと、看板やメニューの意味がぐっと具体的になります。旅行でよく出会う単位はそれほど多くありません。

単位読み方使う場面
ウォン通貨単位。レシート・値札の末尾に必ずつく
ものを数える一般的な単位(1개=1個)
ミョン人数(2명=2名)。入店時に人数を聞かれる場面で使う
인분インブン焼肉・鍋料理などの「人前」(2인분=2人前)
時刻の「時」(固有語系の数字を使う)
ブン時刻の「分」(漢数字系の数字を使う)

「인분」はサムギョプサルなどの焼肉店で必ず出てくる単位です。「2인분 주세요(2人前ください)」のように使い、多くの店で2인분からの注文が前提になっているため、メニューに「1인분 불가」と書かれていないか確認しておくと、現地で店員と行き違いになりません。

時刻の「時」は固有語系(한 시=1時、두 시=2時)、「分」は漢数字系(이십 분=20分)という組み合わせが少しややこしいところです。ただし旅行中はスマートフォンの時計を見れば済むので、この2つは「時と分で数字の種類が違う」と知っておく程度で十分です。

ここまで読めれば、レシートに並ぶ「品目名+数字+원」の並びが記号ではなく情報として見えてくるはずです。とはいえ実際のレシートには合계(合計)や부가세(消費税)のような専門的な略語や店舗独自の表記も混じるので、細かい読み取りまで自力でやろうとすると時間がかかります。頻出単語は韓国語レシートの読み方完全ガイドにまとめてあるので、数字の桁が読めるようになった後の仕上げに確認しておくと安心です。撮影するだけで店名・品目・金額を日本語と円換算でまとめて記録できるTabiRecoのようなアプリと、今回覚えた「桁の読み方」を組み合わせると、現地でも帰国後の振り返りでも金額を把握しやすくなります。

7. 1日で覚えるための練習ステップ

母音・子音・数字を一度に完璧にする必要はありません。旅行までに1日確保できるなら、次の順番で触れると定着しやすくなります。

  • ステップ1:母音10個を、縦棒系・横棒系の2グループに分けて書き出す(15分)
  • ステップ2:子音14個を、線を1本足すと変化するペア(ㄱ→ㅋ、ㄷ→ㅌ、ㅂ→ㅍ、ㅈ→ㅊ)で覚える(15分)
  • ステップ3:知っている単語(한국・공항・서울など)を1文字ずつ分解して読む練習をする(20分)
  • ステップ4:漢数字系の1〜10と만・천だけ声に出して覚える(10分)
  • ステップ5:원・개・명・인분の4単位を、実際のメニュー画像や検索結果で探して確認する(10分)

全部で1時間程度です。1日かけて仕組みを頭に入れておけば、あとは現地で看板やレシートに触れるたびに定着していきます。会話フレーズは別に用意しておくと安心で、韓国旅行で覚えておきたいハングル30選には挨拶・注文・会計の場面別フレーズをまとめています。

8. よくある疑問(FAQ)

ハングルは全部で何文字ある?

基本の母音10個・子音14個に加えて、これらを組み合わせた複合母音11個・濃音(詰まる音)5個があり、教育用には合計40文字とされることが多いです。ただし旅行で読む分には、この記事で紹介した基本母音10個・基本子音14個の組み合わせルールを知っていれば大部分をカバーできます。

パッチム(終声)が難しく感じます。省略しても伝わりますか?

発音上は省略すると別の単語に聞こえてしまうことがありますが、「読む」だけなら終声を無視しても文字の見た目のパターンはつかめます。まずは読むことを優先し、発音の精度は現地で耳から慣れていく形で問題ありません。

数字はどちらから覚えるべき?

値段を読む場面が最も多いので、漢数字系(일・이・삼…と백・천・만)を先に覚えるのが効率的です。固有語系は「인분」「명」の前につく数字として、余裕があれば後から足せば十分です。

スマホの翻訳アプリがあれば読めなくても困りませんか?

カメラ翻訳は看板やメニューの全体を訳すには便利ですが、店員との対面でのやり取りや、値札の一部だけをその場で確認したいときは、自分で数字と単位を読めた方が速いことが多いです。翻訳アプリと読み方の知識は、どちらか一方ではなく組み合わせて使うのが現実的です。

9. まとめ:仕組みを知れば、あとは現地で慣れるだけ

ハングルは、母音10個・子音14個の組み合わせと、「初声+中声+終声」というブロックの規則さえ分かれば、暗記より仕組みの理解で読めるようになる文字です。数字は値段を読む漢数字系を優先し、원・개・명・인분といった身近な単位を押さえておけば、旅行中に出会うレシートやメニューの大部分は自分で追えるようになります。

読み方が分かるようになった後も、複数のレシートの金額を後から見返して合計する作業は手間がかかります。撮影した瞬間に日本語訳と円換算がまとまるTabiRecoを併用すれば、覚えたばかりの読み方を現地で試しつつ、正確な記録は自動化するという分担ができます。

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