韓国の薬局(약국)で買える市販薬完全ガイド【2026年版】常備薬・湿布・買い方のコツ

·10分で読めます

1. 韓国の薬局(약국)は日本のドラッグストアと仕組みが違う

韓国で「薬局」と聞いてオリーブヤングのようなコスメ店を思い浮かべると、現地で迷う。韓国の약국(ヤックク)は薬剤師が個人で開業する専門店で、化粧品ではなく医薬品だけを扱う。病院の近くに集まっていることが多く、風邪をひいた・お腹を壊した・湿布が欲しいといった軽い体調不良は、病院に行かずに薬局で薬剤師に相談して済ませる人が韓国では一般的だ。

目印は緑色の十字マークの看板。「약국」の文字と合わせて探すと見つけやすい。明洞・弘大・東大門のような繁華街には数多く並んでいるが、日本のマツモトキヨシのような全国チェーンはなく、店ごとに扱う銘柄や在庫、薬剤師の対応言語も違う。英語での対応可否は店によって差があり、旅行者向けエリアの薬局ほど英語表記のメニューを用意している傾向がある。

2. 営業時間と、日曜・祝日に開いている薬局の探し方

平日は朝9時前後から夜8〜9時ごろまで営業している薬局が多く、病院に併設された薬局は21〜22時まで開くこともある。土曜は営業する店とお昼で閉める店が混在し、日曜・祝日はほとんどの薬局が休業する。日本のように24時間営業の薬局はほぼ存在しないと考えたほうがいい。

旅行中に日曜や祝日で薬が必要になったときは、大韓薬師会が運営する「휴일지킴이약국(休日当番薬局)」の仕組みが役に立つ。地域ごとに当番制で開いている薬局が決まっており、地図アプリで「일요일 약국」「휴일지킴이약국」と検索すると近隣の当番薬局が見つかる。ただし当番薬局は数が限られるため、最寄りの店が閉まっていても数駅分は移動する前提で探すこと。

3. 症状別・薬局で買える市販薬リスト

韓国の薬局で扱う一般医薬品(処方箋なしで買える薬)は、症状を薬剤師に伝えれば奥から出してもらう対面販売が基本。パッケージの説明だけを見て自分で選ぶ日本のドラッグストアとは買い方の感覚が違う。

3-1. 頭痛・発熱

定番は「타이레놀(タイレノール)」。アセトアミノフェン主成分で、2026年1月時点の全国716薬局を対象にした調査では500mg錠10錠入りの平均価格が3,217ウォン(約367円、1ウォン=0.114円換算・2026年8月19日時点レート)だった。価格は店舗差があるので、あくまで目安として見てほしい。

3-2. 風邪

「판콜에이(パンコルエー)」の内服液、「판피린티(パンピリンティー)」の錠剤が代表的な総合感冒薬。喉の痛み・鼻水・咳のうちどれが一番つらいかを伝えると、薬剤師がその場で合う商品を選んでくれる。

3-3. 胃腸・消化不良

焼肉やチメク(チキン+ビール)を食べ過ぎた翌日の胃もたれには「베아제(ベアジェ)」「훼스탈(フェスタル)」といった消化酵素剤が定番。下痢止めも常備薬として置いている店が多い。

3-4. 湿布・筋肉痛

歩き疲れや長時間のフライトの後の肩こり・腰痛には湿布(파스)を使う人が多い。「신신파스」はブランド力の高い定番銘柄で、冷感タイプ(쿨파스)と温感タイプ(핫파스)が分かれている。急性の痛みや打撲には冷感、慢性的なコリや冷えからくる痛みには温感が向くとされる。肌が敏感な人向けに塗るタイプ(물파스)や、膝や肘など曲がる部位に使いやすいスプレータイプもある。

3-5. 虫刺され・乗り物酔い

夏場は虫刺されの塗り薬、長距離バスやフェリーを使う旅程では酔い止め薬の需要も高い。どちらも症状と使うシーン(子ども用か、屋外での使用が多いか)を伝えると選びやすくなる。

3-6. 子ども向けの薬

満2歳以上であれば、子ども専用の風邪薬・解熱剤も薬局で買える。シロップ・粉薬・顆粒・錠剤・座薬など剤形の選択肢があり、解熱成分はアセトアミノフェン・イブプロフェン・デキシブプロフェンの3系統が中心。子どもの体重によって用量が変わるため、薬剤師に体重を伝えて用量を確認してもらうのが基本の使い方だ。満2歳以下の発熱は、薬局で済ませず病院を受診するのが韓国での一般的な考え方とされている。

4. コンビニの「安全常備医薬品」との違い

韓国では2012年から、CU・GS25・セブンイレブン・emart24などの24時間営業コンビニでも一部の医薬品が買えるようになっている。対象は解熱鎮痛剤(タイレノールなど5品目)・総合感冒薬(판콜에이・판피린티の2品目)・消化剤(베아제・훼스탈など4品目)・湿布類で、いずれも薬局で扱う品揃えのごく一部に限られる。

薬局が閉まっている深夜や日曜の夜に「とりあえず頭痛薬だけ欲しい」という場面ではコンビニで十分だが、症状に合わせて薬を選んでほしいとき、子ども用の薬が欲しいときは、営業時間内に薬局へ行くのが確実だ。コンビニでの買い物や商品の探し方は韓国コンビニ(CU・GS25)おすすめ商品&攻略法で別にまとめている。

5. 薬剤師に症状を伝えるときのコツ

韓国語に自信がなくても、症状を単語で伝えれば通じることが多い。「頭が痛い」なら「머리가 아파요」、「お腹を壊した」なら「배탈이 났어요」、「湿布が欲しい」なら「파스 주세요」といった短いフレーズで十分に伝わる。スマートフォンの翻訳アプリの画面を見せる、痛む場所を指差す、といった方法も薬局では普通に使われている。

薬局の会計はカードにも対応している店がほとんどだが、小さな個人経営の店では現金のみの場合もある。買った薬の外箱やレシートはハングル表記のことが多く、後から「あれは何の薬だったか」がわからなくなりやすい点は日本人旅行者からよく聞く困りごとでもある。

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6. 免税(タックスリファンド)は薬局でも使えることがある

「医薬品は免税の対象外」と思われがちだが、実際にはタックスリファンドの加盟店として登録している薬局であれば、一般医薬品・健康食品・医療機器の購入でも外国人観光客は付加価値税(10%)の還付を受けられる。運営事業者はグローバルブルーコリア(GBK)・KTis・グローバルタックスフリー(GTF)・キューブリファンドなど。すべての薬局が対象ではないため、会計時にタックスリファンドのステッカーや案内が店頭にあるかを確認するとよい。免税店・還付の仕組み全体は韓国免税店完全ガイドで詳しく解説している。

7. オリーブヤングなどのドラッグストアと薬局の違い

明洞や弘大に多いオリーブヤング・ロブス(LOHB's)といったドラッグストアは、コスメ・サプリメント・一部の医薬部外品(파스の一部銘柄など)を扱う小売チェーンで、薬剤師が常駐する薬局とは業態が異なる。処方箋医薬品はもちろん、症状に合わせた一般医薬品も基本的にはオリーブヤングでは買えない。明洞エリアのドラッグストア比較は明洞ドラッグストア買い物リスト、オリーブヤングの攻略法はオリーブヤング完全攻略ガイドを参照してほしい。

8. 日本から持ち込む薬・現地で買う薬の使い分け

常備薬は日本から持参するのが基本だが、荷物を減らしたい・急に体調を崩した、という場面では現地の薬局が頼りになる。麻薬指定成分を含む一部の処方薬など、韓国への持ち込みに注意が必要な薬もあるため、詳しい持ち込みルールは韓国旅行の安全情報・トラブル対策完全ガイドの該当セクションで確認しておくと安心だ。

9. なぜ韓国人は軽い体調不良で病院より薬局を選ぶのか

日本人旅行者は海外旅行保険に入っていることが多いが、韓国では海外旅行保険や国内の健康保険が使えない外国人が一般の医院を受診すると、風邪程度の診察でも診察料と薬代で数万円単位の実費がかかることがある。症状が軽い風邪・胃もたれ・打撲程度なら、まず薬局で薬剤師に相談して市販薬を試し、熱が下がらない・痛みが強いといった場合にはじめて病院を検討する、という順番で動く人が韓国では多い。旅行保険に加入している場合でも、通院より薬局のほうが待ち時間なくその場で薬を受け取れる利点は変わらない。

まとめ:症状に合わせて薬局とコンビニを使い分ける

韓国の薬局は薬剤師に症状を伝えて薬を選んでもらう対面式の店で、頭痛薬・風邪薬・胃腸薬・湿布・子ども用の薬まで一通りそろう。営業時間は夜7〜9時ごろまでで日曜は休みが多いため、深夜や休日はコンビニの常備医薬品か休日当番薬局を頼る、という二段構えで覚えておくと旅行中も慌てずに済む。

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